そもそも蓄電池とは?どんな仕組み?
蓄電池とは、電気を蓄えられるバッテリーの一種です。
太陽光発電や電力会社から購入した電気を貯めておき、必要な時に使えます。
電池と聞くと、乾電池のような使い切りタイプを想像される方もいらっしゃるかもしれません。
しかし蓄電池はスマホのバッテリーのように、充放電を何度も繰り返すことができます。
TIPS
蓄電池ってどうやって選べばいいの?種類や仕組みとは?
電気代の節約や、災害への備えとして注目されている家庭用蓄電池。
蓄電池といってもさまざまな種類があるため、導入するならその種類や仕組みについて知識をつけておきましょう。
今回は家庭用蓄電池を検討されている方に向けて、適切な蓄電池を選ぶための比較ポイントについてお伝えします。
蓄電池とは、電気を蓄えられるバッテリーの一種です。
太陽光発電や電力会社から購入した電気を貯めておき、必要な時に使えます。
電池と聞くと、乾電池のような使い切りタイプを想像される方もいらっしゃるかもしれません。
しかし蓄電池はスマホのバッテリーのように、充放電を何度も繰り返すことができます。
家庭用蓄電池を導入するメリットは、以下の通りです。
太陽光発電と家庭用蓄電池を一緒に使うと、日中自宅で発電した電気を貯めて夜間も使えるようになります。
太陽光発電でつくった電気を無駄なく自家消費することで、電力会社から購入する電気が減り、電気代の節約になるのが大きなメリットです。
今後、デマンドレスポンスの時代がやってきます。自宅の蓄電池やEV車に貯めておいた電気が商品になるということです。電力が逼迫した状況で「電気を売ってください」という指示が出た場合にためた電気を売却すると、ただ電力を売るのみならずプラスアルファの報奨金(インセンティブ)を受け取ることができます。逆に電気が多いので「買ってください」と指示があった場合にこれを買って蓄電池にためれば、これまた報奨金がもらえます。
さらに今後は、電気の卸売市場から直接電気を購入することができます。この市場は30分ごとに電気料金が変わる株式市場のようなもので、ここで安い時間の電気を購入してそれを蓄電池にためることが可能になります。
太陽光発電や蓄電池があれば、停電時もエアコンや冷蔵庫などの家電を使えたり、スマートフォンの充電ができたりします。
長期にわたって停電が続いたときも、避難所へ行かずに在宅避難ができるように。
ペットや小さい子どものいる方など、普段の生活と変わらない環境で過ごせることは大きなメリットになるでしょう。
現在主に使われている蓄電池は、鉛蓄電池・ニッケル水素電池・リチウムイオン電池・NAS電池の4種類です。
最も古い歴史をもつのが、電極に鉛を使用した「鉛蓄電池」。
電力容量あたりのコストが安いため、自動車バッテリーや非常用電源などによく使われます。
ただし電解液に硫酸を使っていることから人体への危険性もあり、他の新しい蓄電池の種類に置き換えられつつあります。
電極にニッケル酸化化合物・水素化合物を用いたのが「ニッケル水素電池」。
大きな出力が長時間可能で、過充電にも強いため、乾電池型の蓄電池やハイブリッドカーなどによく使われます。
ただし放っておくと蓄えた電気が減ってしまう欠点があり、こまめな充電が必要です。
現在、家庭用蓄電池として広く採用されているのが、電極に炭素材料・リチウム含有金属酸化物を用いた「リチウムイオン電池」。
安全性・エネルギー密度・長寿命などのバランスが良く、家庭用蓄電池として適しています。
また小型化・軽量化がしやすいため、スマートフォンやノートパソコン、EV車などにもよく使われます。
日本ガイシが実用化したメガワット級の蓄電池が、電極に硫黄とナトリウムイオンを用いた「NAS電池」。
他の蓄電池と比べて大容量のエネルギーを蓄えられるため、大規模な発電施設や工場などでよく使われます。
高温を維持しなければならないため、一般家庭での使用には向いていません。
ここまで見てきたとおり、家庭用蓄電池として設置されるのはリチウムイオン電池がほとんどです。
そのなかでも選び方のポイントがいくつかあるので、詳しく見ていきましょう。
停電時に家のどこまで電気を供給するかによって、全負荷型と特定負荷型に分類されます。
特徴 | 比較のポイント | |
全負荷型 | 停電時にすべての部屋と電気機器で蓄電池に貯めた電気を使える | ・停電時も全部屋で電気を使いたい
・200Vの家電を使いたい |
特定負荷型 | 100Vの電気をブレーカーの1〜2回路に流し、停電時には事前に指定した部屋や電気機器だけが使える | ・安価かつ省スペースで設置したい
・停電時に電気を使える範囲は狭くていいので、長時間電気を使いたい |
例えば「停電時は1階のリビングとキッチンのみ電気が使えればOK」という方は、価格の安い特定負荷型でも良いでしょう。
ただし特定負荷型は、200V使用に対応していない製品がほとんど。
停電時にエアコン、IHクッキングヒーターなど200Vの家電を使いたい場合は、全負荷型をおすすめします。
蓄電容量は蓄電池にためることのできる電気の容量です。
「kWh(キロワットアワー)」という単位で表し、容量が大きければ大きいほどたくさんの電気をためることができます。
家庭用蓄電池の容量は4〜8kWh程度が一般的で、大型になると10kWhのものもあります。
1日の電気使用量や停電時に使いたい電力量、太陽光発電の設置容量などから逆算しましょう。
また蓄電池の容量には「定格容量(蓄えられる電気量)」と「実効容量(使用できる電気量)」があります。
定格容量分すべてを使えるわけではないため、必ず実効容量で考えましょう。
機器保証とは、蓄電池本体の修理や故障への対応です。
10~15年程度の保証期間が多いですが、メーカーによって異なり、また故障内容によっては有償となることもあります。
保証の対象範囲が蓄電池本体だけか、リモコンやケーブルなどの周辺機器まで含むか確認しましょう。
容量保証とは、充電可能容量の保証です。
スマートフォンのバッテリーのように長期的に使用していくと、充電可能容量が下がっていきます。
満タンに充電していても、当初の蓄電容量ではなくなっている可能性があります。
容量の保証は50~70%とメーカーによって数字が大きく異なるので、購入前にチェックしましょう。
バッテリーを積んだ自動車を、移動できる蓄電池として使うこともできます。
このとき必要なのが「V2H」という、車と家の間で電気をやりとりする設備です。
通常の家庭用蓄電池は5〜8kWh程度ですが、例えば日産リーフというEV車の蓄電容量はなんと60kWh!
この大容量バッテリーがあれば、停電時も4〜5日はいつも通りの暮らしが継続できます。
100Vでも200Vでも、すべてのコンセントが利用できるのも安心のポイントです。
Smart2030零和の家®では、太陽光発電・蓄電池・V2Hに加えて「AIクラウドHEMS」を採用しています。
通常のHEMSは「どのくらい電気を使っているか?」「どのくらい発電しているか?」などモニターに表示して”見える化”するもの。
それにAIを搭載することで、家中の電気の使用状況を自動で最適化することができます。
(例)
・気象予報から太陽光発電の発電量を予測する
・日々の電気の使用データから判断して、最適な充放電を自動で行う
・電気料金や売電価格をモニターし、市場価格が高いときに売電する
また停電時に蓄電池の電気を家で使えるようにするには「自立運転モード」への切り替えが必要です。
暗闇のなか手動で操作しなければならない機種が多いなか、AIが搭載されていれば自動で切り替えることができます。
太陽光発電で電気をつくり、蓄電池やEV車に蓄え、AIクラウドHEMSで最適化する。
そんな最先端の家づくりに興味がある方は、ぜひ山形県天童市のV-Smart House モデルハウス展示へお越しください。
出典
日産自動車株式会社|電気自動車、日産リーフ。航続距離・バッテリー
https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/leaf/charge/battery.html