ガソリン車とEV車の違いって?
「ガソリン車=ガソリンで走る車」「EV車=電気で走る車」くらいの認識しかない方も多いですよね。しかしEV車とガソリン車では、そもそも役割が違います。
TIPS
EV車は電気で走るだけじゃない!家の電源にして便利に暮らそう
EV車(電気自動車)って最近よく耳にするけれど、まだまだ我が家にはEV車は早いのでは……そう思っている方もいるかもしれません。
しかしEV車は単なる移動手段ではありません。これからは住まいの電力を考えるうえでも、EV車が欠かせないものになっていきます。
今回はEV車の魅力と、家の電源にEV車をおすすめする理由を解説します。
「ガソリン車=ガソリンで走る車」「EV車=電気で走る車」くらいの認識しかない方も多いですよね。しかしEV車とガソリン車では、そもそも役割が違います。
ガソリン車は、遠くへ行くためのいわゆる交通車です。給油はスタンドでしかできず、給油したガソリンの消費手段は走行のみ。
地域によっては「給油所過疎地」も急増中。どんどん近くのガソリンスタンドが閉店して、ガソリン車への給油が難しくなっているところもあります。
EV車はわざわざスタンドに行かなくても、自宅で充電することができます。
そして移動手段としてはもちろん、蓄電池としても使えるのが大きなポイントです。
このようにガソリン車とEV車ではそもそも役割が違うので、実は比べること自体が間違い。EV車の役割として大きいのは「蓄電池」として使えることです。
基本的には家で充電。そして外出したときは、スーパーやホームセンターに併設されたEVステーションでついでに充電します。
太陽光発電で創った電気を貯める方法は、EV車だけではありません。車ではなく、家庭用蓄電池に貯める方法もあります。
もしどちらを導入するか迷っているのであれば、EV車がおすすめです。その理由を解説していきましょう。
蓄電池とEV車では、最大出力が異なります。
最大出力 | |
家庭用蓄電池 | 3kW |
EV車 | 6kW |
最大出力が大きいEV車の方が、一度にたくさんの電気を使うことができるのです。
例えばキッチンのIHクッキングヒーターは、1口あたり約1.5kWの電気を消費します。家庭用蓄電池の最高出力は3kWなので、2口のIHクッキングヒーターを使うと他の家電は使えません。他にも家電を使いたければ、高い夜間電力を購入するしかないのです。
EV車の最大出力は6kWなので、さらに電子レンジ(1.5kW)やドライヤー(1.2kW)の使用もOK!EV車を家の電源にした方が、便利に暮らせるでしょう。
EV車は大量の電力をためておけるのも魅力です。
バッテリー容量 | |
家庭用蓄電池 | 4〜12kWh程度 |
EV車 | 20〜90kWh程度 |
国産EV車として有名な日産リーフは、バッテリー容量が62kWh。
ほとんどのEV車が家庭用蓄電池の数倍の容量があり、たくさんの家電を長く使えます。
停電時に家庭用蓄電池では心もとないという場合も、EV車の大容量バッテリーなら安心です。
今の時点でも便利なEV車やスマートハウスですが、これから先はもっと便利な時代がやってくるといわれています。
EV車は家で充電をするのが基本。遠出をした時だけEVステーションを利用します。
今でも大手スーパーや道の駅などへ行くと、EVステーションを目にすることがありますよね。
またカーボンニュートラル社会に貢献するため、これから会社や工場にEVステーションを設置する日本企業も増えるでしょう。そうなれば「出勤している間に充電して、帰宅後に家で使う」ということも可能になります。
今後はショッピングしながら充電、仕事しながら充電……そんなEV車の「ながら充電」が当たり前の光景になるでしょう。
そしてポイントになるのが、「HEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)」です。
今でも電力を自給自足する家では、HEMSで電気の使用状況をモニターに表示して見える化し、需給バランスを制御しています。
しかしそれだけでなく、HEMSにAI(人工知能)を搭載!
天気予報・卸価格・発電量・蓄電池やEV車の空き容量などを読み取って、「電気を売るべきか、買うべきか?」などを自動で判断できるようになります。
例えば、以下のように自動で住宅設備を制御してくれて、電気を賢く使えますよ。
・朝の消費電力は、蓄電池かEV車から出力
・家族が出かけてから、夜に使う電気を充電
・蓄電量から運転手の走行距離を判断して、EV車に充電
各家庭にある蓄電池やEV車ひとつひとつは、小規模なエネルギーです。
しかしそれらをまとめると大きな発電所のように、電気の需給バランスを調整することができます。
これを「VPP(バーチャルパワープラント=仮想発電所)」といい、まもなく本格的にスタート予定!
例えば、東北が豪雪となって停電しそうになった時には、送電線を通して西日本の余った電気を供給する……なんてことが叶えられるようになるのです。
こういった電気の需給バランス調整に貢献できることも、蓄電池やEV車のある住宅の価値の1つといえるでしょう。
今後はEV車があれば、自宅で発電した電力を蓄電したり、夜の時間帯に高く売ったりすることもできるようになる可能性があります。つまり使い方次第で、利益も生んでくれるのです。
この先「EV車に充電できる設備のない家」や「電気を自給自足できない家」は時代遅れとなって、価値が下がっていくかもしれませんね。
電気を自給自足できるスマートハウスに少しでも興味を持たれたら、ぜひ一度V-Smart Houseモデルハウス展示場に足を運んでみてください。